2025 . 09 . 18
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採用担当者が聞く!AI時代のCSに必要な「客観視」と「介在価値」

ギークスのIT人材事業本部では、2025年9月現在、中途入社のメンバーが全体の7割近くを占めています。
企業とITフリーランスをマッチングする事業柄、人材やIT業界からの転職者が多いと思われがちですが、実は様々なルーツをもつメンバーが集まり、多様な経験を現場に還元してくれているのがギークスの特徴です。
今回は、金融業界からキャリアチェンジし、CS担当として活躍する首都圏営業部の鈴木さんに、転職の経緯やギークスを選んだ理由、そしてAIを活用したCS業務のこれからについて、人事戦略部 採用チームの姫野が話を聞きました。
金融業界からの挑戦。ライフプランの変化をきっかけに掴んだ新しいキャリア

ー今日はギークスへの中途入社から約2年ほど経った鈴木さんに、いろいろとお話を伺いたいと思います。新卒から証券会社で働き、ギークスが2社目と伺っていますが、転職活動を始めた経緯から教えてください。
2019年に新卒で証券会社に入社し、いわゆるリテール営業と呼ばれる、個人のお客様向けの営業活動を行っていました。転職直前は栃木にいましたが、新規開拓担当で1年中ひたすら外回りしていたので、一番大変だったかもしれません。ただ、金融業界に入ったのは、営業経験を積みたかったこと、仕事の成果が給与に跳ね返ってくることが理由だったので、やりがいは感じていました。
本格的に転職を考え始めたのはプライベートな出来事がきっかけで、実家に帰らなくてはならない事情があり、栃木と東京を行き来することが増えたんです。今後のライフプランを考えた時に「東京を拠点に、転勤のない働き方がしたい」と思うようになりました。前職では転勤の可能性があったため、元々興味があった人材業界、特にIT人材業界に注目して転職活動を始めました。
ーIT人材業界に注目したきっかけを教えてください。
証券会社にいたこともあって、どの業界が伸びているのか、調子がいいのかなどを見ていたので、IT業界の可能性を感じていました。ただ、自分がエンジニアになるかと言われれば、そういう気持ちにはなりませんでしたし、営業職としてキャリアを積んでいたからこそ、IT人材業界に目が行くようになったんです。
業界として、企業側・人材側の両面とも担当しなくてはならない会社がある中で、そのどちらに対しても真摯に向き合わなくてはならないのは難しいだろうなと感じていたので、どちらかに専念できる会社を探していた時にギークスと出会いました。

▲「Culture Deck」 P.20 組織体制(CS担当は各営業部内に所属している)
ー転職活動中、ギークスに対して、どのようなイメージを持っていましたか。
フリーランスという働き方に着目しているところに魅力を感じました。採用サイトで情報をインプットしたり、採用担当者の皆さんからお話を伺ったりする中で、個人向けの営業でキャリアを積んでいたこともあって、ITフリーランスの方々へサポートするCS業務にチャレンジしたいという気持ちが溢れてきました。
また、それまで北関東で働いていたので、本社オフィスが渋谷スクランブルスクエアというだけでテンションが上がりましたね。
ー実際に入社した後、そのイメージとのギャップや違いはありましたか。
入社前から行動指針の「10の心得」にはとても共感していました。私自身、その中でも「遊ぶも全力」が好きなのですが、他にも「No.1しか興味ない」や「想いを語る」など、心に響くものが多かったんです。
とはいえ、正直なところ「実際の現場はどうなんだろう?」と思っていた部分もあったんですが、みんなが当たり前のように「10の心得」を体現していて、良い意味で一番のギャップでしたし、組織としての強さを感じました。
仕組み化とAIで挑む、CS業務の「高質化」と「均質化」

ー入社前に希望していた通り、CS担当として入社されました。CS担当はどのような業務を行っているか、教えてください。
ギークス経由で参画中のITフリーランスの方々を、ビジネスパートナーとしてサポートするのがCS担当のミッションです。参画中の案件に関する相談対応や事務手続きの代行業務、今後のキャリアに関するヒアリングや助言など、その業務内容は多岐に渡ります。
現在、60〜70名ほどの方々をサポートしていますが、それぞれの参画先での役割や置かれている状況、契約時期などによって、その頻度や内容が変わります。こまめな連絡を望む方もいれば、必要な時だけで良いという方もいますし、契約更新や終了が近い方との意向確認に時間を取らないといけないこともあります。どこまでサポートするのが適切なのか、模範解答がない仕事かもしれませんね。
ー「模範解答がない」中で、鈴木さんが感じるこの仕事のやりがいはどういったところにありますか?
前職の時から共通しているのですが、私自身が介在することで、「新しい選択肢が生まれた」「今までできなかったことができるようになった」という体験を提供でき、満足度が上がっていく瞬間にやりがいを感じます。
CS業務はまさにその連続で、担当しているITフリーランスの方に対するキャリアサポートを通じて、目標やキャリアが明確になったり、案件参画がステップアップに繋がったりと、そういった瞬間に一番近くで立ち会えるのが、この仕事の醍醐味ですね。
また、フリーランスという働き方は案件に参画できなければ、収入がなくなるリスクもあります。案件参画後の契約更新や次の案件へのスムーズな繋がりなどを喜んでいただけた時には「この仕事をしていて良かった」と思います。

▲鈴木さんが所属する首都圏営業部 第4ユニット(2025年4月のギークスアワードでの撮影当時)
ーやりがいを感じられる仕事である一方、参画先での状況や各人の志向性も違う中で、常時60〜70名ほどの方々をサポートするのはなかなか難しい仕事だと感じます。
おっしゃる通り、この仕事の難しさは日々感じています。ただ、その難しさの「質」が、もしかするとイメージと少し違うかもしれません。
ギークスでは、これまでの膨大なサポート経験から生まれた事例から、例えば、案件に参画してすぐの時期や、初めて契約を更新するタイミングなど、ITフリーランスの方が不安を感じやすい場面で「何をすべきか」が明確に決まっていて、担当者によるサービスの質がバラバラにならないように整備されています。
なので、本当の難しさは「状況が違う方それぞれへの対応」ではなく、CS担当全員がサービスの質にムラがなく、高いレベルで効率的に提供し続けることができるかどうかの「仕組み」にあるように感じています。
基本的なサポートの質を担保しながら、個別のキャリア相談などの深いコミュニケーションが必要になる場合、どのように時間を捻出するかが今後の課題ですし、その解決にはAI活用がヒントになるのではないかと考えています。
ーAI活用という観点でいうと、鈴木さんはどのような場面で活用されているんですか。
私自身、事業本部内の「AI利活用プロジェクト」のメンバーを務めていることもあり、頻繁に活用しているほうだと思います。
例えば、ITフリーランスの方へのサポート準備として、技術領域や参画先企業の業界動向などを短時間でインプットしたい時には重宝しますし、面談での議事録作成にもフル活用しています。単なる工数削減だけでなく、自分の知識や経験の不足部分を補い、サポートの質そのものを向上させるためのパートナーとして捉えていますね。
AI時代のCSに求められる、CS担当者としてのスタンス

ー仕組み化やAI活用の話を伺いましたが、そういった変化の中で、これからのCS担当に必要なスキルやコンピテンシーは、どのようなものだとお考えですか?
ITフリーランスの方々に寄り添うための「ヒアリング力」は大前提ですが、その上で「客観視」が必要だと考えています。
入社してすぐの頃、サポートしていたITフリーランスの方から聞いた要望や相談事をそのまま営業担当に伝えるだけの「パイプ役」になっていた時期がありました。「その背景は?」「企業側にとってメリットはあるの?」と逆に質問された時に、何も答えられなかったんです。
CS担当はITフリーランスのサポート役ではあるものの、そのサポートを通じて、参画先の企業やギークスにとって、利益が生まれる状態を作らなくてはなりません。時にはITフリーランスの方に「NO」と伝えなければならない場面もありますし、ITフリーランス・企業・ギークスと三方にとって良い状況を作るための客観的視点が大切だと思います。
また、仕組み化やAI活用が進めば進むほど、それを活用する私たち側の判断力も試されるので、その意味でも客観的視点は欠かせないですね。
ー私自身、採用チームに来るまではCS担当だったので、客観的視点の大切さには納得感があります。似たような言葉でいうと、バランス感覚も大切な印象を受けます。
CS担当ってビジネスパートナーであって、御用聞きではないんですよね。ITフリーランスの皆さんのこれからのキャリアや市場価値を高めていくためのアプローチを続けていかなくてはならないので、一人ひとりの志向性に寄り過ぎてもダメなんです。先ほども話した、参画先の企業やギークスとの関係性もある中で、どのような立ち位置で関わっていくか、そのバランス感覚は大切ですし、難しいです。

▲毎年クリスマスシーズンに撮影する翌年度の抱負紹介の写真(2024年12月撮影)
ー最後に、鈴木さんご自身の今後の目標や、挑戦していきたいことがあれば教えてください。
ちょっと抽象的な言葉になってしまうかもしれませんが、周囲から「頼りになる」存在になることです。
ギークスでは、入社して2年経つと、チームの中核として動くことが求められます。最近では自分主導でメンバーを巻き込みながら物事を進める機会が増えてきたと感じています。そういった中で、周囲の意見に耳を傾けながら、自らが提案・判断・決定を行っていくことも求められてきます。
社内のメンバーから「鈴木に任せれば大丈夫」と思ってもらえるような存在を目指して、これからも頑張っていきたいと思います。もちろん、CS担当として、ITフリーランスの皆さんにとって頼れるパートナーであり続けたいですね。
ーありがとうございました!
鈴木さんのインタビューを通じて、ITフリーランスの方々をサポートするCS担当の介在価値を感じていただけたのではないでしょうか。仕組み化やAI活用によって、進化したサポート体制が構築されています。
ご自身のキャリアの中で新たな挑戦へと踏み出してみたいと感じる方がいらっしゃいましたら、ぜひ、ギークスへのエントリーをご検討ください!