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2020 . 02 . 13
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建築点群フォーラムに動画事業メンバーが登壇!3Dデータとヴァーチャルリアリティの活用
1/23(木)に品川で開催された「第1回 建築点群フォーラム」に動画事業本部の戸田が登壇しました。動画事業がこれまで様々なARコンテンツ制作をしてきた中で、3Dデータを活用する上での苦労や気づきをお話させていただきました。このブログでは、その講演内容を紹介します。
建築点群フォーラムとは
建築点群とは、建築3次元モデルを点(ポイント)でスキャンして取得したデータのことです。建築点群フォーラムでは、建築業界での点群データの活用をもっと活性化させ、点群を建築業界のスタンダードの位置まで高めることを理念に掲げており、当日は大勢の建築業界の方が来場されていました。
webサイト:http://kenchiku-tengun.jp/
講演テーマ「3Dデータとヴァーチャルリアリティの活用」
まずは、会社の紹介と、動画事業の事業内容について紹介しました。
▲動画事業本部 プロデューサー 戸田
戸田:
ギークス動画事業では、文字通り動画制作をメインで行っております。内容はPV、企業VP、YouTube等の生配信などです。そして更なる映像表現を追求している中で、ARやVR、MR等のxRと呼ばれている領域の開発を3年ほど前から行っています。
VRはヘッドマウントディスプレイなどの筐体手配や運用方法、体験可能人数の制限などでハードルの高さを感じるお客様も多いです。その点、ARは個人のスマートフォンにアプリなどを入れることで、簡単に魅力的なコンテンツを体験できるツールとなってきていることもあり、当社ではxRの中でも特にARの開発に注力しています。
3Dデータの活用事例
続いて、これまでの制作実績を例に出しながら、3Dモデルデータを作成する上での苦労を話しました。
▲模型とARを融合した「ギークマちゃんAR」 (詳細はこちら)
戸田:
こちらの「ギークマちゃんAR」では、実物の模型とCGを組み合わせることで全く新しい映像体験を実現しました。模型だけでは実現不能なインタラクティブなコンテンツを、ユーザーが自由な視点から楽しむことができます。
戸田:
ギークマちゃんARでは模型のパーツごとに一つひとつをトレースし、それを元に3Dのモデルデータを作成しました。模型のサイズは、45cm×90cm程度でしたが、現状の精度の3Dモデルを制作するのに3週間程度時間を要しました。
▲Haru.Robinson / HOWL(ARリリックビデオ – Shot on iPhone)
テクニカルプロデュース:株式会社TTR、監督+企画:野村志郎(猿人)
戸田:
こちらは、世界初のARリリックミュージックビデオで、私たちはこの撮影用ARアプリを開発しました。通常リリックMVは映像に歌詞などのテロップを合成することが多いのですが、このMVでは、表参道や原宿のキャットストリートを通った時に、アプリ内で歌詞が表示されるよう事前に配置した上で撮影しました。
Google Mapを元に、歌詞の配置を行いましたが、実際に現場へ行くと道が真っ直ぐではなく、微妙に左右へカーブしていたり、高低差があったりしたため、テストや撮影のために100回以上足を運びました。
点群データを活用したARコンテンツ
戸田:
現在私たちは、点群データを使った新たなARアプリケーションの開発に着手しています。先ほどご紹介したギークマちゃんARやARミュージックビデオでも、点群データがあればこんな苦労をしなくて済んだだろうと、今となっては思います。
現在取り組んでいるAR開発で点群データを活用したことにより、2つの大きなメリットがありました。一つ目は、これまで手作業だった3Dモデルデータの作成が不要になったことで、作業工数の大幅な削減とスケジュールの圧縮ができたことです。二つ目は、高精細な点群データによって、精度の高い調整が可能になったことです。直接足を運ばずとも開発ができると思っています。
当社のARコンテンツは、エンターテイメント領域での実績が現在は多いですが、建築業界でも例えば住宅での日の当たり方を再現するなど、様々なAR活用ができると考えています。また、エンターテイメント領域でも点群データを活用したAR開発により、新感覚の感動体験を提供していきたいと思っています。
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