2021 . 06 . 30
CORPORATE
ギークスの中期経営計画「G100」を策定した背景とは?取締役CFO佐久間大輔インタビュー。
ギークスでは、先日実施した決算説明会にて、会社として初めて中期経営計画「G100」を発表しました。
2025年3月期に売上高100億、営業利益25億、技術リソースシェアリングプラットフォーム国内No.1を目指す、などの目標を掲げた「G100」。ギークスの事業成長への熱意と責任を社内外に明示する機会となりました。
今回は、中期経営計画の策定の先導役を務めた取締役CFOのSakumaに「G100」について話を伺いました。そもそも中期経営計画とは?このタイミングでなぜ?経営陣の想いとは?など、分かりやすく伝えてもらいました。
(取材:広報 Sasaki)
中期経営計画とは?
ー今回ギークスが発表した中期経営計画「G100」。中期的な目線で売上や利益目標を掲げたものですが、対外的に発表することには覚悟が伴います。企業にとって中期経営計画とはどのようなものなのか、教えてください。
Sakuma:企業が中期的に、例えば3年や5年というスパンで、売上や利益などの数字上の目標と根拠をまとめたものが中期経営計画です。これは、上場企業だからといって、発表が義務付けられているわけではありません。「この目標を目指す」と定め、覚悟を決めたからこそ、今回、自信をもって発表しました。
決算開示の機会に発表したので、投資家の皆さまに対するメッセージのように受け取られやすいのですが、ギークスグループで働くメンバーみんなに届いてほしいという想いも強く、一緒に追いかけてほしい目標です。
ー今回、このタイミング(2022年度3月期ー2025年度3月期)で策定した背景や理由は、どのような点にあるのでしょうか。
Sakuma:2020年4月にギークスは東証一部上場企業となり、企業として「次に追う目標は何か」を考えるようになりました。経営会議では元々、3か年計画を毎年度策定しているのですが、今回、中期経営計画として立案し、社内外に発表しようという議論になりました。
IT人材事業であれば技術リソースのシェアリングプラットフォーム国内No.1を目指すことであったり、ゲーム事業であればパイプラインの増加であったりといったテーマを設定し、売上や利益といった定量的な目標を明確に掲げました。
中期経営計画で伝えているものは、これまでの企業成長から導き出された数字でもありますし、代表の曽根原が意図する成長目標でもあります。自信がない計画は公開しないので、今だからこそチャレンジできるという経営判断で発表しました。
▲中期経営計画「G100」発表資料より抜粋
ー対外的に発表することは、責任とプレッシャーが伴うものではないかと考えます。
Sakuma:上場企業として毎年度、決算の公開が求められますが、中期経営計画の発表によって、その進捗を示す必要性も加わります。ただ、例えば、投資家の皆さまに対しては、「この数字を達成することを念頭に置いて、投資し、事業を成長させていく」というメッセージを伝えているので、今後のギークスへの期待感を集めているとも言えます。責任やプレッシャーもありますが、それだけではないポジティブな要素が多いです。
社内への浸透を重視した「Hello! geechs group」での発信
▲「Hello! geechs group」の一コマ(右は代表の曽根原)
メンバー自身の目標や組織内における役割は、企業としての目標から落とし込まれているものの、中期経営計画のような大きな方針は自分事になりづらいこともあります。また、中期経営計画に対する質問や意見などは、経営層に対して気軽に聞きづらいというのも事実ではないでしょうか。
ギークスでは毎週、代表の曽根原がパーソナリティを務め、役員や社員をゲストに招き、様々なトークを繰り広げる「Hello! geechs group」という社内ラジオ番組があります。
中期経営計画がトークテーマとなった「Hello! geechs group」にSakumaがゲスト出演し、メンバーから事前に集めた質問や意見などに応えていくという企画を実施しました。
ー「Hello! geechs group」で中期経営計画について取り上げましたが、メンバーからの質問や意見などを見て、どのように感じましたか?
Sakuma:まず、感想やメッセージとして「これからのギークスにわくわくした」「期待感がある」「目標達成の一助になれると嬉しい」といった声が挙がっていて、私自身も嬉しくなりました。「わくわく」という言葉はいいですよね。
オフィスの一角で、メンバーの皆さんから経営陣に対して、「G100についてこう思うんですけど」とは伝えづらいでしょうし、質問なども難しいでしょう。これは私自身も同様です。今回、このような機会があり、生の声を聞くことができたのは有意義でした。
「Hello! geechs group」で出てきた中期経営計画に対する質問(一部)
A. 首都圏の企業の案件を地方に暮らすITフリーランスが請け負うこともあるでしょうし、地方の企業の案件を首都圏に暮らすITフリーランスが請け負うこともあるはずです。技術リソースシェアリングプラットフォーム国内No.1を目指す上でも、東京に限らず、地方の顧客開拓は進めていきたいと考えています。
Q. ゲーム事業でのパイプライン増加について、具体的に教えてください。また、自社開発についてはどのように考えていますか?
A. 現状、7本のラインが走っていますが、「G100」では倍以上の15本を目指したいと掲げています。スマートフォン向けのゲームの全世界での市場規模は大きく、成長が続いているので、グループの成長としても重きを置いていますが、チャンスがあれば違うプラットフォームにもチャレンジしていきたいです。「G100」で掲げた目標を早めに達成することができれば、自社内でパブリッシングを持って何か1本タイトルをトライしてみてもいいかもしれません。これもチャンスやタイミングが合えば、といったところでしょうか。
Q. 2025年3月期(G100目標達成時)に、どのくらいの従業員数になっている想定ですか?
A. ゲーム事業は社員と外部のパートナーを含めてトータルで400名ほどになっている想定です。IT人材、x-Tech、SeedTechと含めると700~750名ほどになっているのではないかと考えています。
Q. 従業員が増えるという想定の中で、今後のオフィスの在り方やリモートワークなどの働き方などはどのようになっていくと考えていますか?
A. 今回、WeWorkへ本社を移転しますが(2021年7月1日)、4年後のオフィスがどのようになっているかは明確には描けていません。人数が増えればオフィスを広げていかなくてはなりませんが、WeWork内の他の拠点を上手く活用し、家と本社とその中間にハイブリッドオフィスがあるような、それぞれが働きやすい場所で働くというような方法が理想的かなと感じています。リモートワークはコロナ禍が終わっても続いていくことを想定しています。
ー「Hello! geechs group」の中で、IRで尋ねられる質問とは違う観点で、と佐久間さんが話したことが印象に残っています。
Sakuma:IRの場合は、「事業目標に対してどのように達成するのか」といった問いが多いのですが、メンバーからの場合は、社内にいるからこその観点で、実現性や組織づくりを問うものが多かったんです。例えば、どのようなジャンルのゲーム開発に関わっていくのか、目標を達成したとき(2025年3月期)の従業員数やオフィス環境はどのようなものか、などです。
中期経営計画を読んでもらっていないと出てこない質問ですし、見た人がどう思ったのか、どこに疑問を抱くのかなどは、私たちが知りたいことです。感想や意見があって良かったなと思いますし、見てくれていて嬉しいという気持ちが率直なところです。
中期経営計画達成に向けた想い
ー佐久間さんは経営管理本部を統括していますが、中期経営計画にあるような売上や利益目標が立てづらい部門でもあります。達成に向けた経営管理本部としての役割について教えてください。
Sakuma:経営管理本部は事業部門を支えるプロフェッショナルです。中期経営計画で掲げた目標を達成するための組織作りや制度設計を、達成への歩みに合わせて、着実に進めなくてはなりません。メンバーを増やすサポート、オフィス拡充の検討、多様な働き方への対応、インナーコミュニケーションの充実など、数値だけでは推し量れない、様々な事案が発生するはずです。
実は私自身、今年の書初めで「攻」と書いたのですが、経営管理本部にもその姿勢を求められればと考えています。中期経営計画達成のために何が必要か、どのような制度を充実させる必要があるかなど、自ら考え、提案するような「攻めのサポート」が役割ではないでしょうか。
ー最後に、中期経営計画で掲げている目標達成に向けて、佐久間さん自身の想いやメッセージをお願いします。
Sakuma:中期経営計画を発表したからには、達成することが大切で、4年間しっかりと進められればと考えています。熱い想いを抱きつつ、やるべきことを粛々とやり続けられればと考えています。
ーありがとうございました!
※本記事は、2021/6/30に公開したギークス公式noteの転載記事です。